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「現場」って英語で何ていうの? [通訳よもやま話]

その昔、とある映画で、

事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだあー

という名(迷?)ゼリフがありましたが・・・。

「現場」って日本語、実は意外と英語にしづらいんですよねえ。
しかも日本って現場主義が根強いというか、要は、現場って表現、日本のビジネス社会において、好んで使われる傾向があります。

ほんと、日本人って大概、みんな現場が大好きなんだよなあ。

ほんでもって、通訳者としてはこの言葉が出てくるたびに無い知恵をひねって上手いこと訳をひねり出すわけですよ。

今回は峰パー、ビジネス英会話教室ちうことで!
オイラは大体、ケースバイケースで以下のように訳しわけてます。


field

まあ、これが一番一般的かつ無難でしょうね。一番日本人が精神論的な意味で使う「現場」に近いニュアンスがあると思います。「実際の仕事してんのは、現場で体張ってる俺達なんだよ」的なニュアンスで現場という言葉を使うのであれば、こちらがよいでしょう。

例- We are the ones out in the 'field' doing the REAL work!

で、このfieldという辞書的には正しい英語がしっくりこない場合に通訳者は特に悩むわけです。元々、「野原」という言葉だけに屋内の現場に対してはちょっと違和感あるかなあ、と個人的には思ってます。

site, on-site

これも良く使いますね。これは実際のモノがおいてあるところを指す意味で「現場」というカンジかな?例えば製造業などでは、製造設備のある工場を指して、ITの世界であれば、実際のハードがおいてあるところ、あるいはソフトがインストールされている場所などを指して、現場といいますが、この場合はon-siteが一番しっくりきますなあ。あとは事件のときの、犯行の「現場」なんてのも、site of the crimeみたいに使えますねえ。

例- Go 'on-site' to ensure that the actual installation of the software is done properly.
 ちょっとさあ、「現場」に行って、実際にソフトがきちんとインストールされてるいるよう、見てきて!

この場合のon-siteのsiteとは実際にソフトが実装されるハードのある場所を指しているわけ。"Field"に対して、現場が屋内の場合はどっちかというとこっちかなー。ただこれだといわゆる、最前線で体はってます!といういわゆる現場スピリット(何のこっちゃ)みたいなニュアンスは伝わりづらいですねえ。

ground-level

これはどこまで一般的に使えるか、疑問の残る表現ではあります。オイラの今いるプロジェクトで、とあるアメリカ人の重役が実際にこの表現を使っていたので、オイラもそれ以降、結構この言葉を「盗用(笑)」させていただいております。これは、ちょっと違った観点での「現場」、つまりマネジメント層、つまりお偉いさん方に対して、下々のものを指して「現場」といったような時に使っております。

Okay, we already have basic agreement at the management level. We can decide on further details in 'ground level' discussions.
うん、マネジメント間で、基本線の合意はとれたから、詳細については「現場」レベルの話合いに任せよう。

その他

上記全て使えない場合もありますねえ。例えば、オイラのやっているバンド、Beg Your Pardon?で良く出る話として、「現場指向のミュージシャン」で在りたいね、などと言っているのですが、これなどもはや英訳不能・・・。最初はLive-Performance Orientedということなのかな、と思ったのですが、音楽の世界の「現場」にはいわゆるスタジオレコーディングも含まれますし。
これは自らのミュージシャンとしての思いもこめて、"professionally flexible"と英訳することにしました。ってこんなこと英語で言う機会、あるかどうか知りませんが(笑)

以上踏まえまして、冒頭の映画のセリフに敢えて英語版字幕を振ってみました。

Crimes are out there on the streets, not in your conference room!

現場Street としたのがオイラのセンスです。全然以上踏まえてないじゃないか、という話もありますが・・・(苦笑) 

ああ、英語って(日本語って?)難しい


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Sumi

おもしろーい。やっぱ、おもしろい。言葉っておもしろい。
通訳する人って、すごいよなぁと思うわけです。いろんな状況想定して、ケースバイケースで言葉選んで伝えるのって楽しそう。でも、私にはそんな気配りできない(笑)

通訳する人にはなれなくても、コミュニケーションするレベルでいいので語学やっとこうと思い、最近、子供向けの本が読めるようになったので、うれしくって。
でも、細かなニュアンスがわかるのには、本をいっぱい読んで経験してくしかないんだろうな。
by Sumi (2005-04-15 10:24) 

しらたまこ

すごい!通訳する人ってやっぱり違う。
ひとつの言葉がそのまますっぽり、ひとつの言葉に置き換えられるわけ
ないですよね。そのときの文脈を読み取って、即座に置き換えているんだ。

わたしは、この前、エクスチェンジ・パートナーのジョンから
「じせき(実績)ってコレ何? 英語にすると何?」って聞かれた。
え? う~んと、results・・・ かな、いや仕事で使いたいのかなジョンは。
そうすると、achievementの方がいいのかな。
あ、でもこの文は、「彼は実績のある人だ」となっている。
この場合はexperienceの方がしっくりくるよな。

うーん、って考え込んでいたら
「しらたまこさん、日本語大丈夫?」
って聞かれた(笑)。
(こんなのは簡単な例かもしれないけれど)
そういうことを即座に判断するんだ。
やっぱ、すごいッス!
by しらたまこ (2005-04-16 22:12) 

BYP?のギタリスト

お返事遅くなってしまいましたあ!すんません。

> Sumiさん毎度読んでくれてありがとうございます。バレエ、めっちゃ気合入ってますねえ!やっぱり何か打ち込めるものがあると日々の気の張りようが違っていいですよねえ。

細かなニュアンスまで、分かってその上それを使いこなせるようになるのは大変ですよね。本を一杯読むのはとても有効じゃないかなあ、と思います。あとは何でもいいからとにかく英語に接していること!なのかなあ?

> しらたまこさん、少し前の日記ですが、「ブリジッドジョーンズな一日」読んで、失礼ですが、ちょっと笑ってしまいました。そういう一日ってありますよね。それを面白おかしく語れるしらたまこさんの度量に乾杯っす(笑)

実績は確かにまた英語にしづらい日本語ですよね。experienceは間違いではないですが、ちょっとだけニュアンスが違うかな、とも思います。「実績」っていった場合は、何かしらの業績・功績をあげた、というニュアンスがあると思うんですが、experience=経験だと、成功しなくても、功績が上がらなくてもとりあえず経験にはなりますからね。

何の実績かによっても変わってくるんじゃないかとも思いますが、
"He has good record"
"He has a proven track record"
"He is a man of solid accomplishments"
などといった言い方もできるかもしれませんねー。

日本語の単語の意味を外人に聞かれて詰まること、オイラもしょっちゅうありますー。

*******************************
正確にかつ、聞いている人に自然な表現で通訳をしようとすると、「いろんな状況を想定して」「文脈を読み取って」言葉を選んでいく必要があるんですが、ワタシみたいなペーペーはまだそれが全然できずに苦労してます。

まあ、この「現場」って言葉は一日三回くらいは話の中で出てくる言葉なので、さすがに、イヤが応でも、これくらいは考えさせられるわけです・・・。

さすがにめったに出くわさない言葉だと、ここまで考えて訳すなんて芸当、なかなかできませんー。
by BYP?のギタリスト (2005-04-19 10:48) 

ITオフィス野村

丸尾さん、ITオフィス野村です。今シカゴに居ます。深夜です。
記事、拝見しました。私も、さんざん「現場」なる単語を使って丸尾さんを困らせたことでしょう。今更ながら謝罪します。
ちなみに、私がM○nte氏(匿名)に「現場で」ということを伝えるときには、"in (on) day-to-day activities"と言ったものです。どこまで伝わったかはよくわかりません。
なお、私のブログのTBを勝手ながら入れさせていただきました。英語に関する話題です。ご意見拝聴できれば幸いです。
by ITオフィス野村 (2005-04-20 13:57) 

BYP?のギタリスト

お!野村さんありがとうございます。
シカゴとは、いつのまにそのようなところに・・・。

今おります。プロジェクトでワタシの「現場」という言葉への訳出アプローチが完成したといって過言ではないほど、「現場」が飛び交ってましたねえ。

伏せ名が伏せ名になっていないという説もありますが・・・。
day to day activities も文脈によって使えそうですよね。参考にさせていただきます。

では!
by BYP?のギタリスト (2005-04-21 16:47) 

あーちゃ

へー、ずっと現場ってsiteだと思ってましたが、なるほど、field も使えたりするんですね。どっちかっていうと自分の分野ってイメージがありましたけど。

by あーちゃ (2010-11-16 18:01) 

BYP?のギタリスト

あーちゃさま、

コメントありがとうございます!

そうそう、インドアな現場、例えばIT業界なんかですと、siteという訳はよく耳にしますよ!fieldも一般的に使えますね。この記事5年前のものですが、特にここ最近は"field"という訳で統一されてきているように思えます。
by BYP?のギタリスト (2010-11-20 04:39) 

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Callum B.(Callum B. 2006-07-18 15:08)

There is not less wit nor less invention in applying rightly a thought one finds in a book, than in being the first author of that thought.

IT業界の「産業の空洞化」と「英語」の関係(SIリーダーシップ 2005-04-20 13:53)

私が主催しているメールマガジン「ITのスキルアップにリーダーシップ!」の編集後記...

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